会頭あいさつ

黒石商工会議所会頭
新岡 常雄
【2025年 年頭所感】
明けましておめでとうございます。会員の皆様には、健やかな新春をお迎えのことと心からお喜び申し上げます。また、当会議所の事業の各般にわたり格別のご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
令和6年は、年始に東日本大震災を回顧するような能登半島地震が発生し、9月には奥能登豪雨があり能登地方に甚大な被害をもたらした自然災害の猛威を痛感した年となりました。
国内の出来事では、金融政策の転換点としたマイナス金利の解除や石破政権の発足、衆議院選挙、アメリカ大統領選など国内経済に影響するような変化が見られました。国外では、ウクライナ侵攻の長期化やイスラエルのレバノン侵攻など緊迫した情勢が続き、エネルギー供給や価格面での影響が懸念されます。
経済面では、賃上げ浸透などを背景にデフレからの完全脱却へと進む中、中小企業にとっては人出不足に加え記録的な円安からの物価高騰、賃上げ等を要因に厳しい経営環境となりました。特に賃上げに係る県内中小企業のアンケート調査では、約6割が収益を伴わない中での対応が見られており、当会議所では会員事業者へ健全経営に向けてより一層適正な価格転嫁を促す指導に努めて参ります。
観光面では、県内各地のまつりやイベントには多くの観光客が見られていました。当市においてもねぷたまつりやよされ、趣向を凝らしたこみせまつりなどを実施し、市内外から多くの来場者とともに賑いを図ることができました。今後も伝統文化の継承に取組んで参ります。また、中野もみじ山の紅葉にも訪日外国人や県内外から多くの観光客に訪れていただきました。これからも地域資源を活かした回遊性の向上とともに宿泊や地域産品の販売など地域消費拡大に向けた仕掛けづくりを関係機関と連携して講じて参りたいと感じているところであります。
このような中、当会議所では事業者支援として青森県の業務委託を受け、エネルギー価格や物価高騰対策に対する支援金などの申請支援に取組む他、「専門家による個別相談窓口」を設置し、小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金の申請支援、生産性向上に向けたDX推進など持続的経営に向けた相談対応に努めて参りました。組織強化として、5月には新たに宇野純子氏と村上照幸氏を副会頭に選任、副会頭3人体制でより広く会員の意見等を吸い上げ、事業者支援や事業展開に活かしていくとともに真に頼れる商工会議所として役職員一丸となって努めて参ります。
結びに、本年巳年は、新しいものが生まれ成長していく年と云われています。会員事業者の皆様にとってご健勝で事業がさらに成長することを祈念し新年の挨拶といたします。